岡山産セルビッチデニムのジーンズを1年半履き続け、その経年変化や履き心地の変化を実感しました。
特に、色落ちしやすい特濃インディゴデニムならではの美しいフェードや、デニムの高品質さが際立つ部分を詳しくお伝えします。
オススメの履きこみかたやセルビッチデニムを履く注意点もお伝えしながら解説していきます。
岡山産セルビッチデニムとは? 世界的に評価される高品質デニム
岡山県は「デニムの聖地」として世界的に知られています。日本のジーンズ発祥の地であり、職人技術の高さが特徴です。
セルビッチデニムとは、旧式のシャトル織機でゆっくりと時間をかけて織られるデニム生地のことで、丈夫で味わい深い風合いが生まれます。
履き込んでいるBOBSONジーンズも、セルビッチデニムならではのこだわりが詰まった一本。特濃インディゴで染められた生地は、色落ちの美しさと色落ちの早さが特徴的です。
履き始めた当初は深い藍色でしたが、1.5年を経て、自分だけのフェードが生まれました。
特濃インディゴデニムの特徴と色落ちの変化
特濃インディゴデニムは、通常のインディゴ染めよりも染料を多く使用し、深みのある色合いを持っています。そのため、最初は「漆黒に近い」と思うほど濃い色ですが、履き込むことで徐々にブルーへと変化していきます。
【0ヶ月目】新品時の状態
購入当初は、まるで墨を塗ったかのような特濃インディゴ。シャトル織機特有のムラ感もあり、無骨な印象でした。硬さもあり、最初の1週間は履くのに苦労しましたが、次第に馴染んでいきます。
ファーストウオッシュまで微光沢を楽しめるのがこのBOBSONジーンズ「B-1969-XX-J」の特徴。
ボタンフライも最初は硬いですが次第にスルスルとボタンホールに入るようになります。入りが悪く硬すぎるのであれば、ボールペンや太めのマッキーなど入れて上下に広げるのもいいと思います。
【3ヶ月目】アタリが出始める
膝裏のハチノスや太もものヒゲが徐々に浮かび上がり、細かいシワの部分が型ついてきました。この段階ではまだ全体の色落ちは少なく、濃淡のコントラストが出始めたくらいです。
【6ヶ月目】色落ちが本格化
ポケットやベルトループの部分も擦れが本格的に出始め、ヴィンテージのような風合いに少しずつ変化が生まれてきました。
【8.9ヶ月目】絶品のコントラストが生まれる
これまで12本ほどのジーンズを履き込んできましたが、このジーンズの8.9ヶ月目の色落ちは格別でした。
この時点で洗濯は2回ほど行いましたが、ヒゲやハチノスのコントラストがくっきりとナチュラルに浮かび上がりました。
【1.5年目】フェードが完成
最も摩擦の多い太ももや膝の部分は明るいブルーに変化。ポケット部分のアタリや、裾のパッカリングも味わいがある表情に仕上がっています。特濃インディゴならではの深みのある色落ちがと自分の生活が映し出された一本。
こだわりの履き込み方
洗濯の回数とタイミング
最初のファーストウォッシュまでは7ヶ月間、洗濯を我慢しました。写真の最終的な洗濯回数は約20回ですが、適度な汚れ落としをしつつも色落ちを楽しめるよう、バランスを考えました。
ポケットの使い方でアタリを出す
右ポケットには鍵、右後ろポケットには財布、右コインポケットには小銭を入れています。
左ポケットには車のリモコンキー、左後ろにはハンカチを入れて、それぞれに使用感が出るように工夫しました。
ポケット周辺のアタリをよりはっきりと浮かび上がらせることができます。
着用時にヒゲの形を作る
初回の着用時に、自分の理想のヒゲの形になるように手でつまんでしごき、型をつけることをオススメします。この一手間で、任意の場所に履き込んだ際のフェードが生まれます。 膝裏のハチノスはこの手法で狙ってアタリを出しました。
品質の高さを感じるポイント
生地のタフさ
旧式のシャトル織機で織られた生地は密度が高く、型崩れしにくい。1.5年履き続けても膝が伸びきることなく、しっかりとシルエットが保たれています。
縫製の美しさ
縫製技術もアートともいえるレベルで作られています。セルビッチ部分の赤耳が綺麗に処理され、ステッチも均一で頑丈。
ほつれや糸切れがほとんどないのは、職人の技術の高さを感じる部分です。
色落ちの美しさ
特濃インディゴデニムは、通常のデニムよりも深い色合いからスタートするため、フェードのコントラストが際立ちます。
安価なデニムでは「安っぽい色落ち」になりがちですが、高品質な瀬戸内のセルビッチデニムは深みがあるブルーへの変化が楽しめるのが魅力です。
落ちにくいジーンズの場合、仕事着として週末のみ履くだけでは色落ちさせるのが難しいこともあります。
しかし、このジーンズは比較的落ちるのが早く、特濃インディゴならではの美しいコントラストが出やすいので、週末のみの着用でも十分に経年変化を楽しめます。
さいごに:高品質なセルビッチジーンズは一生モノ
1.5年履き込んで感じたのは、「岡山産セルビッチデニムジーンズは一生モノ」だということ。履けば履くほど自分に馴染み、色落ちの変化を楽しめる。丈夫な作りと美しいフェードを兼ね備えたセルビッチデニムを用いたジーンズは、まさに最高峰のジーンズです。
BOBSONの「B-1969-XX-J:セルビッチジーンズ」はタフな岡山産セルビッチデニム生地としっかりとした縫製で、何年も、何十年も着用できるように設計されていて人生に寄り添う服といえるでしょう。
通常の服は着用を重ねると価値が下がりますが、ジーンズは履き込めば履き込むほど価値が増す。この魅力に取り憑かれ、何本も履き込んできました。
このジーンズは細部までこだわって作られており、自分と同じように価値を感じる人の手に届けば嬉しいと思います。
「経年変化を楽しめるデニムが欲しい」「長く付き合える一本を探している」という方がいれば、BOBSONのセルビッチジーンズをぜひ試してみてください。きっと、一生モノの一本に出会えるはずです。