ジーンズを購入する際、「リジットジーンズ(生デニム)」と「ワンウォッシュジーンズ(洗い済みデニム)」のどちらを選ぶかは、履き心地や経年変化(エイジング)、メンテナンスのしやすさなどに変わってきます。
それぞれの特徴を詳しく説明し、メリット・デメリットを比較したうえで、どんな人にどちらが向いているかを解説します。
リジットジーンズとは?
リジットジーンズ(生デニム)は、織り上げたデニム生地に洗いや加工を施さず、そのまま仕立てたジーンズです。糊(のり)がついた状態で硬く、濃いインディゴ色をしており、履き込むほどに体に馴染み、独特の色落ちを楽しめるのが特徴です。
リジットジーンズのメリット
自分だけの色落ちが楽しめる
リジットジーンズは、糊がついた状態から履き込むことで、膝や太もも、ヒップ部分に独特のアタリ(色落ちのコントラスト)が出やすくなります。ヒゲやハチノスと呼ばれる色落ちのパターンを作る楽しみがあり、自分の履き方や体型に合わせた唯一無二のエイジングを体験できます。
濃いインディゴの色合いを長く楽しめる
ワンウォッシュジーンズは洗いをかけることで若干の色落ちがありますが、リジットジーンズは洗いをかけていないため、購入時の濃いインディゴブルーを長く楽しめます。
経年変化がしっかりと現れる
洗いをかけていないため、履き込むことで自然なシワが刻まれ、色落ちがはっきりと現れます。コントラストがついたヒゲを表現するためには、ファーストウォッシュまでの履き込みがとても大事で、こだわりのあるデニムファンには、これが大きな魅力です。
リジットジーンズのデメリット
履き始めが硬く、動きにくい
糊がついた状態なので、最初はゴワゴワしていて動きにくく、快適な履き心地になるまでに時間がかかります。
縮みが発生する
ファーストウォッシュをかけ糊が落ちると同時に生地が縮みます。特に防縮加工(サンフォライズド加工)が施されていないリジットジーンズは、洗濯時に大きく縮むため、サイズ選びの難度が上がります。
※BOBSONのセルビッチジーンズはだいたいの縮みの目安を記載し、同商品のワンウォッシュも目安になるため、リスクをなるべく解消できるようにしています。
色移りしやすい
インディゴ染料が濃いため、白いシャツや靴、ソファなどに色移りする可能性があります。特に履き始めは注意が必要です。
手入れが大変
色落ちやシワを綺麗に出すために、洗濯方法に気を使う必要があります。頻繁に洗うと色落ちが早くなり、エイジングの楽しみが減るため、デニム好きの人は、基本的に「洗わずに履き込む」という方法を取ることが多いです。
ワンウォッシュジーンズとは?
ワンウォッシュジーンズは、リジットジーンズに一度、軽く洗い加工を施したジーンズです。糊が落ちていて柔らかく、縮みが発生しにくくなっているため、購入後すぐに快適に履けるのが特徴です。
ワンウォッシュジーンズのメリット
履き始めから快適
糊が落ちて柔らかくなっているため、最初から快適な履き心地で、動きやすいのが魅力です。 セルビッチデニムは高オンスなものが多いとはいえ、リジットに比べれば柔らかくなります。
縮みが少なく、サイズ選びがしやすい
すでに一度洗われているため、大きな縮みが発生しません。そのため、サイズ選びがしやすく、購入後に「思ったより縮んでしまった」という失敗が少なくなります。
リジッドに比べ、色移りしにくい
インディゴの余分な染料が落ちているため、リジットジーンズに比べて色移りが少なくなります。※あくまでリジットジーンズに比べてで、ワンウォッシュジーンズでもインディゴの含有量が多いため、色移りはあります。
お手入れが楽
色落ちの管理をそれほど気にせずに洗濯できるため、普段着として気軽に履きたい人に適しています。
ワンウォッシュジーンズのデメリット
エイジングの自由度が低い
一度洗っているため、リジットジーンズほど綺麗なヒゲの色落ちを楽しみにくいです。特に濃淡のはっきりしたエイジングを求める場合には、リジットジーンズの方が適しています。
購入時の色が少し落ちている
リジットジーンズの濃いインディゴブルーと比べると、ワンウォッシュは若干色落ちしているため、「最も濃い色のデニムが欲しい」という人には物足りないかもしれません。
こだわり派には物足りない場合も
履き始めから柔らかくて快適な分、リジットジーンズならではの「履き込んで自分の体に馴染ませる楽しみ」が少ないと感じる人もいます。
どちらを選ぶべきか?
リジットジーンズが向いている人
◯自分だけの色落ちを楽しみたい
◯エイジングを楽しみたい
◯サイズ選びやメンテナンスに手間をかけてもいい
◯濃いインディゴの色をできるだけ長く維持したい
ワンウォッシュジーンズが向いている人
●買ってすぐに快適に履きたい
●サイズ選びで失敗したくない
●色移りや縮みが気になる
●デニムを気軽に普段着として使いたい
どちらを選ぶかは、デニムに求めるスタイルや履き方によって変わります。こだわりの経年変化を楽しみたいならリジットジーンズ、すぐコーデに取り入れたい、気軽に履きたいならワンウォッシュジーンズが良いと思われます。
どちらを選んでも旧式のシャトル機で織られた至高の一品。ジーンズライフを彩ってくれることは間違いありません。
この記事と商品詳細をご覧になり、あなたが思うベストなジーンズを手に入れ、ジーンズライフを楽しみください。